TEL 029-295-2611

研修内容

高齢化社会の急速な到来に伴ない、地域医療における初期診療(プライマリ・ケア)はいま抜本的な改革を迫られています。とくに高齢者の診療は患者の生活背景や人生観までも含めた幅広い診療が求められるため、従来の「診療所~中規模病院~地域の中核となる総合病院」という一元的な医療システムでは患者の求めに十分に応じることが難しくなっています。地域プライマリ・ケアを担当する医師には、慢性疾患診療が確実に行えることはもちろん、在宅医療や高齢者救急への対応能力を身につけることも求められているといえます。

そこで本研修プログラムは、地域医療の三本柱ともいえる「慢性疾患診療」「在宅医療」「救急医療」の知識とスキルを身につけることを最大の目標とします。また、地域医療に必要なさまざまなコメディカルとの緻密な連携も視野に入れています。
研修施設はすべて小規模で、さまざまな職種の医療従事者、介護従事者が、それぞれの専門性を発揮して地域医療の一翼を担っている現場です。彼らと共に研修を行っていくことで、医師以外の専門家と協力していくことの重要性も学んでいただきます。

なお、基幹病院である青燈会小豆畑病院は「日本在宅救急研究会」の事務局も兼ねているため、地域医療における臨床研究のノウハウを学ぶにも十分な環境といえます。

さまざまな職種の医療従事者、介護従事者が集う現場

研修施設

研修施設 病院名 研修内容
プログラムを
管理する
基幹研修施設
青燈会小豆畑病院 総合診療専門研修ⅠⅡ
連携研修施設 いばらき診療所 総合診療専門研修Ⅰ
筑波記念病院 内科
日立総合病院 救急科、小児科
日本大学病院 救急科
日本大学医学部附属板橋病院 救急科

その他の領域別選択研修で
 位置づけている科

一般外科、整形外科、眼科、耳鼻咽喉科、精神科/心療内科、皮膚科、放射線科、臨床検査科/生理検査、リハビリテーション科、麻酔科

研修ローテーション

1年目

4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
内容 総合診療Ⅱ
研修施設 青燈会小豆畑病院
内容 研修施設
4 総合診療Ⅱ 青燈会小豆畑病院
5
6
7
8
9
10
11
12
1
2
3

2年目

4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
内容 救急科 小児科 内科
研修施設 日立総合病院
日本大学病院
日本大学医学部附属
板橋病院
日立総合病院 筑波記念病院
内容 研修施設
4 救急科 日立総合病院
日本大学病院
日本大学医学部附属
板橋病院
5
6
7 小児科 日立総合病院
8
9
10 内科 筑波記念病院
11
12
1
2
3

3年目

4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
内容 総合診療Ⅰ 【選択研修】
総合診療Ⅰ、総合診療Ⅱ、内科、
その他の領域別研修のなかから選択
研修施設 青燈会小豆畑病院、いばらき診療所
内容 研修施設
4 総合診療Ⅰ 青燈会小豆畑病院、
いばらき診療所
5
6
7
8
9
10 【選択研修】
総合診療Ⅰ、総合診療Ⅱ、内科、
その他の領域別研修のなかから選択
11
12
1
2
3

1年目 | 総合研修Ⅱ

青燈会小豆畑病院において「総合研修Ⅱ」の研修を行います。青燈会小豆畑病院のある茨城県那珂市は高齢化の進んでいる地域です。急性期病棟、介護老人保健施設をもつ小豆畑病院での研修により、質の高い高齢者医療と在宅医療が経験できます。また、摂食嚥下専門外来、吃音リハビリ外来も行っているため、さまざまなリハビリテーションも経験できます。
さらに、近隣にある高次医療機関、開業医、介護・福祉施設、ケアマネジャーと「顔の見える連携関係」を構築しているため、地域における医療・介護・福祉の連携も経験できます。

高齢者医療と在宅医療を経験

2年目前半 | 救急科と小児科

まずは、「断らないER救急」(救急応需率95%以上)を実践している救急科の研修を行います。外傷も含めた幅広い疾患への対応に加え、救急受診者の約40%を小児が占める研修環境で、子供から高齢者まですべての年齢層に対応する救急医療を経験していただきます。
その後は、日立総合病院にて小児科の研修に移ります。小児科はコモンディジーズを数多く経験できるだけでなく、稀な疾患や乳児健診、予防接種なども経験していただきます。

青燈会小豆畑病院の手術室

2年目後半~3年目前半 | 内科と総合診療Ⅰ

筑波記念病院で内科の研修を行い、3年目の前半からは青燈会小豆畑病院といばらき診療所で総合診療Ⅰの研修を行います。
筑波記念病院は地域の第一線医療を担う中心的な急性期病院であり、コモンディジーズから稀な疾患まで幅広い症例を経験できます。また、青燈会小豆畑病院といばらき診療所は「在宅医療と救急医療の1つの病院連携」を組んでいるため、在宅医療の急変時対応における新しい対応法を経験できます。プライマリ・ケアの現場で求められる知識と技術を積極的に習得してください。

写真はイメージ

3年目後半 | 選択研修期間

3年目の後半は「選択研修期間」とし、総合診療Ⅰ・Ⅱ、内科の分野の深化、あるいは必修科以外の領域別研修で必要な分野を補強する期間と位置づけます。
必修科以外の領域別研修では、一般外科、整形外科、精神科、皮膚科、耳鼻咽喉科、放射線科、麻酔科、眼科、リハビリテーション科、臨床検査科・生理検査の研修が行えます。また、この期間以外の必修科研修の期間中にも週1単位、兼任での外来研修を行うことができます。

写真はイメージ

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